客室清掃員と静電気、その盲点を取り上げます。
静電気が苦手で、足元がゾワゾワする・物に触れたくないという人は多いです。
今回はそんなお悩みを緩和させる、客室清掃の静電気対策をご紹介します。
私も新人の頃、悩まされたテーマです！
この記事がおすすめの人
・静電気が苦手、怖い。
・静電気が起きにくい方法を知りたい。
乾燥時期の客室清掃は静電気が頻発
秋冬に発生する静電気は、なんと職種的に見ても客室清掃員に起きやすいものです。
よくあるのが、「ドアノブに触りたくない」「ベッド横を通ると足がピリピリする」など。
それは、以下の理由が関係しています。
- フロアの暖房により乾燥している。
- シーツをはがす(ベッドメイク)時の摩擦。
- 靴底の滑り止め加工。
- 体調不良や水分不足。
温かい室内はいいのですが、フロアの廊下まで乾燥しがちです。
また、カバーやシーツをはがす時にこすれるので、バチバチ音が鳴るのも珍しくありません。
靴の滑り止め加工については、ゴムやラテックスは電気を通しにくいです。
本来は歩行で放電できるはずが、電気を溜める原因に…。
▼客室清掃員におすすめの靴はこちら。
そして、静電気が起きやすい人の特徴として、不規則な生活習慣・老化による保水量の減少が挙げられます。
静電気でウイルスなどが寄ってくる
静電気の嫌な所は、バチっと来る痛みだけと思っていませんか？
なんと、リネンを扱うがゆえの小さなホコリ、他に菌・ウイルス・花粉までも引き寄せるのです。
ホコリが取れないと仕上げの質が下がり、浮遊する菌などで体調を崩すリスクが上がります。
体力を消耗しますし、健康体を維持するためにも静電気を防ぎましょう！
客室清掃で静電気を防ぐ方法
「自分は静電気が起きやすい」と、体質と思って諦めるのはまだ早いです。
もしかしたら、静電気の原因になることをやっているかもしれません。
ご紹介する対策を取り入れてみてくださいね。
1．帯電しにくい服を選ぶ
静電気は、違う素材同士がこすれることで発生します。
つまり静電気のほとんどが、服の重ね着で起こるということです。
素材ごとに、帯電のしやすさが変わります。
でも、素材選びが難しいって思う人もいますよね…。
服選びをシンプルにしたい人は、帯電しにくい素材(服)を買いましょう。
麻・綿・絹などは、こすれても帯電しにくいのでおすすめです。
帯電しにくい素材を組み合わせる
帯電を和らげるには、素材の性質を知ることが大切です。
覚えてしまえば役立つので、以下をご参考になさってください。
- マイナスに帯電：アクリル・ポリエステルなど。
- プラスに帯電：ナイロン・ウール・レーヨンなど。
悪い組み合わせはアクリル×ウール、ポリエステル×ナイロンということですね。
2．伝導性が低い素材を触る
ドアノブに触るのが怖い時、まず伝導性が低いものを触るのが◎。
ビジネスホテルの客室なら、机(木材)や壁が良いとされています。
リネンの回収・ベッドメイクなど、静電気が起きそうな場合にやってみましょう。
3．髪や肌の保湿をする
水分は静電気の発生を抑えてくれます。
湿度の高い夏に、静電気が起こりにくいのはそのためです。
そのため、ユニットバス清掃で静電気が起こることはほぼありません！
水分量を高めるには、手だけでなく髪も保湿を。
仕事中は手が乾燥しやすいので、べたつきにくいハンドクリームを持ち歩くのがベストでしょう。
▼客室清掃員の持ち物はこちら。
4．洗濯で柔軟剤を使う
柔軟剤が苦手だったりゴワゴワした感触が好きだったり…柔軟剤を使わない人は静電気が起こりやすいです。
劣化や吸水性が落ちた服は、素材同士の摩擦が起こりやすいんですね。
柔軟剤で服が柔らかくなると、摩擦が起こりにくくなります。
秋冬だけ使ってみると、変化が分かりやすいですよ。
柔軟剤の香りが気になる人は、以下のような無香料を選びましょう。
コスパと口コミの両面から見て、おすすめの商品です。
5．指先で触らない
放電は尖った部分で起こりやすいので、手のひらなどの広い範囲で触ってみてください。
少し勇気がいりますが、やってみると有効な対策です。
帯電しているなら静電気が発生しつつも、指先より痛みが緩和されます。
代用という意味で、ボールペンなど別の物で触るのもアリ。
静電気除去グッズは気休め程度に
数多くある静電気除去グッズは、残念ながらあまり効果は見込めません。
付けているだけで安心する・手のひらで触る時に勇気が出やすいなど、メンタル的に良い影響があれば◎。
グッズの効果を高めるために、サイズが合っている＆正しいつけ方を意識しましょう。
目立つのはNGが出る可能性があるので、心配な人は確認をとってからにしてくださいね。
まとめ：客室清掃中の静電気を防いで作業を快適に
私が静電気対策を行った所、シーツをはがす時以外は静電気で困ることはなくなりました。
服の素材や触り方以外に、体調管理まで関わってくるので健康に近づけます。
「体質だから…」と諦める前に、ご紹介した方法をぜひやってみてくださいね。
