「自分へのご褒美に、好きな物をたくさん食べたい!」
「食べ放題プランを楽しみたい!」
「生理で、いくら食べても満腹感が無い…」
などの理由から、満腹になるまで食べた経験のある方もいらっしゃるでしょう。
しかし、食べ過ぎは体の不調に繋がり、肩こりや肩の痛みを感じることも。
今回は、満腹と胃の関係について、原因・なりやすい人・予防法などをご紹介します。

なぜ、そのような状態になるのでしょうか?
満腹で肩がこる人は多い
ケガや病気が原因で、体の異常を自覚していることを「有訴者率(ゆうそしゃりつ)」と言います。
肩こりの有訴者率を調査したところ、腰痛に次いで2位となっており、国民のおよそ1700万人が悩んでいるものです。
この中で、普段は気にならなくても「お腹いっぱいになると肩の傷みを感じる」ケースは少なくありません。
お腹が苦しいのとは別に、決まって肩(またはその周辺)も痛くなるのです。
でも、そのままにしていれば痛みがなくなるため、具体的な治療を受けない人がほとんど。
このような症状が現れる理由は、人体の構造が関係しています。
満腹だと肩こりになる原因
胃が働くメカニズムは、「迷走神経」という脳から出ている末梢神経が働くことで、食べ物を消化しています。
食べ物が胃に入ると、迷走神経を刺激し、胃酸などの消化管ホルモンが分泌されるという訳です。
この迷走神経は、脳から首→首から肩→肩から胃を通って、体中の臓器に分布しています。

肩と胃は、同じ神経が通過しているんですね!
また、胃が動き続けると疲れてしまうため、緊張状態になります。
すると血流が悪くなり、その緊張状態の影響を受けて、肩の筋肉もこわばってしまうことに…。
つまり肩こりは、胃の活動と関連性が高いのです。
食べ過ぎで肩こりしやすい人の特徴
満腹になると肩こりになる原因は、迷走神経と血流低下によることが分かりました。
そのことを踏まえ、肩こりになりやすい人をご説明します。
1.暴飲暴食をする
あまり噛まず、お腹がいっぱいになるまで食べると、胃に負担が大きくかかります。
内容によりますが、胃に食べ物が入っている時間は2~5時間です。
消化が良い食べ物は、胃に負担がかかりづらい一方、すぐにお腹がすいてしまうので満足感を得にくい…。
だからといって、腹持ちの良い甘い物・肉類などに片寄ってはいけません。
消化に時間がかかる他、脂肪に変わりやすい特徴があり、たくさん食べると胃が疲れやすくなってしまいます。
香辛料やアルコールは、多量に摂取すると胃を刺激する。
2.ストレスが溜まっている
ストレスは、自律神経(迷走神経を含む)を乱します。
すると、過剰な胃酸が分泌されたり、胃を保護する働きが弱まってダメージを受けやすくなります。
さらに、負ったダメージの回復も遅くなってしまうのです。
胃が痛くて検査をしても問題が無い場合は、食生活以外にストレスが深く影響しています。

緊張やストレスで胃が痛むのは、誰もが抱えやすいです!
また、自律神経はホルモンバランスを整える役割もあるので、女性ホルモンなどが乱れて不定愁訴を招きます。
3.冷え性
そもそも寒い時期は、心臓などの体の中心温度を下げないようにするので、末端になる手足は冷えやすいです。
ただ、自律神経がうまく機能しなくなり、正常な体温調節ができない状態を「冷え性」と言います。
冷え性の原因の一部に、血液循環の低下・内臓の冷え・自律神経の乱れがあります。
冷えは筋肉を震わせて体温を上げるため、男性より筋肉量が少ない女性の方が、冷え性の多い理由です。
そして熱を逃がさないように、血管が収縮して血液の流れを抑えることもあり、血の循環が悪くなります。
+不規則な食生活となると、胃の機能も低下して内臓から冷えてしまう。
服の着方に要注意
足元が寒くて、靴下を重ね履きする人もいますよね。
でも、衣類の締め付けは、血液の流れを悪くします。
体を温めるはずなのに、実は逆効果なんてこともあるのです。
矯正下着なども同じことが言えるので、気を付けましょう。
4.姿勢が悪い
猫背や前かがみの姿勢が続くと、胃が圧迫されます。
これを腹圧と呼び、以下の状態で上がりやすくなります。
- 床のぞうきんがけ
- 手作業の草むしり
- 便秘
- 重い物を持つとき
- 妊娠中のお腹を支えるベルト
- 背中や腰が曲がった高齢者
もし過剰な胃酸が出ている状態で、腹圧も加わるとどうなるかというと…食道に胃酸が逆流してしまいます。

ストレスを抱えていれば血流も悪くなりますし、姿勢の悪さは胃の調子を悪くするんですね
病気のリスクはある?
満腹による肩こり自体は、一過性なので特に問題はありません。
しかし、胃の疲れやストレスを感じているということですから、生活習慣を改めないと悪化して病気になる可能性があります。
食欲不振・胃もたれ・腹部膨満感・吐き気などから始まり、放置すると胃炎を起こすため、注意が必要です。
逆流性食道炎 | 食べ過ぎで胃液が逆流し、食道を傷つける |
胃潰瘍 | 過剰な消化酵素により、胃粘膜が傷つけられる |
口内炎 | 胃の粘膜が荒れると、口の粘膜も荒れやすくなる |
口角炎 | 口角が切れる病気で、胃の調子が悪くなっている |
口が開けづらくなる口角炎も、胃のトラブルを示すサインです。
胃が弱っているときに現れることがありますが、治るまで時間がかかるようなら受診をおすすめします。

気になる症状があれば、内科を受診してくださいね!
満腹による肩こりを防ぐには
一番効果的なのは、食べ過ぎないことです。
まずはそこからスタートして、徐々に以下のことを試してみてください。
- 刺激物、体を冷やす物、アルコールは節度を守る
- たばこを控える
- 正しい姿勢を意識する
- よく噛んで食べる
- 十分な睡眠をとる
- インナーマッスルを鍛える
食べることをストレス発散にせず、適度な運動やストレッチでインナーマッスルを鍛えましょう。
筋肉量が増えて体温を上げやすくなり、疲れによる自然な入眠が促せることと、自律神経が整えられます。
よく噛んで食べると、消化が良くなる他、満腹感を得られやすくなります。
インナーマッスルを鍛えるには、「プランク」という姿勢でも効きますが、道具を使うとやりやすいですよ。
▼体幹を鍛えられる筋トレはこちら。
【筋トレ】メディシンボール・シットアップ
重さ2~4㎏あるメディシンボールで、上体をひねる筋トレがおすすめです。
- 床に座って、膝を30㎝くらい床から離す(体育座りのような姿勢)
- メディシンボールを右に置き、両手で持つ
- 持ったボールを、左側の床に移動させる
- 上体をひねりながら、右→左→右…とボールの移動を繰り返す
家でできる運動なので、季節も時間帯も問わず、自分のペースで鍛えることができます。
早く動かすより、「吸って吐く」の呼吸をしっかり行うことが大切です。

無理に動かすと、体を傷めてしまうので気を付けましょう!
まとめ:満腹で肩こりを感じたら食生活を見直そう
「健康維持は内臓から」と言われるように、胃と肩こりの意外な関係性がありましたね。
これから起きるリスクを防ぐために、少しずつ習慣化するのが理想です。
加齢による変化は出てくるので、食生活や運動などで内臓を労わりましょう。