客室清掃員になってから約半年後、私はヘルニアになってしまいました。
今は回復しましたが、たまにある腰の違和感と付き合いながら仕事をしています。
当時、仕事どころか日常生活がままならなかったので、再発は絶対したくないです。
今回はヘルニアの再発予防について、仕事中にできる対処法をご紹介します。
仕事中に意識すると、体が楽になりますよ!
この記事がおすすめの人
・腰痛を悪化させない方法を知りたい。
・客室清掃を長く続けたいと思っている。
客室清掃員はヘルニアになりやすい
客室清掃員になると、疲れ以外に体の痛みに悩む人が多いです。
客室清掃にとって、「ヘルニアは職業病」とも言われていますね。
痛みは放置せず、早々に対応することが大切。
専門の病院や整骨院などに行き、痛みを緩和させましょう。
そのままにしていると悪化する可能性があり、仕事ができなくなってしまいます。
▼私がヘルニアになった時の対応はこちら。
ヘルニア予防に清掃中気を付けていること
ヘルニアにはいくつか種類がありますが、ここでは腰椎ヘルニアの対処法をお伝えします。
清掃中でもできるので、腰痛やヘルニアでお悩みの人はぜひやってみてくださいね。
定期的にその場でストレッチ
仕事中に腰の違和感(痛み)があったら、筋肉が凝っているかもしれません。
姿勢の悪さや過度な負荷によって、筋肉が張るためです!
全てに当てはまる訳ではないですが、まずはストレッチから。
筋肉の張りが原因の場合、血流を良くすれば緩和されます。
(これからご紹介する3つのストレッチは、仕事前にもサクッと済ませられるのでやってみてください。)
1.お尻の筋肉を伸ばす
こちらのストレッチは、客室で行えます。
備え付けの椅子か、組む前のベッドに腰かけてやってみましょう。
やってみると、お尻の筋肉が張っているのを感じることができます。
足を膝の上に乗せるだけでも辛かったら、後ろに手をついてくださいね。
無理をすると、膝や腰を痛めます。
前かがみになる時は、背中が丸まらないようにする。
2.足の付け根を伸ばす
引用:佐久平整形外科クリニック
片方の足を前に出し、足の付け根を伸ばすように膝を曲げます。
深呼吸をしながら、30秒この姿勢をキープしてください。
膝に負担がかかりやすいので、ストレッチに慣れていない・バランスが取りづらい人は何かにつかまってOKです。
このストレッチで”腸腰筋(ちょうようきん)”という、腰から太ももの付け根にかけてついている筋肉を伸ばします。
ここをほぐすことで、歩みがスムーズになり腰への負担が減ります!
3.ハムストリングスを伸ばす
ヘルニアになったことのある人は、ハムストリングスが硬い場合が多いです。
足を伸ばしたまま座れなかったり、いつも猫背だったりしていないでしょうか?
思い当たる人は、こちらのストレッチを取り入れましょう。
しかも、ハムストリングスが硬い人は膝の痛みも出やすい。
腰・膝ともに痛みを出さないよう、無理のない範囲でストレッチをしてみてください。
最初は伸ばしにくくても、ゆっくりと呼吸していると伸びる感覚が出てきます。
自分の力を過信しない
気持ちは若くても、体は年相応に変化してきます。
頑張り過ぎは禁物なのです。
余力を残すのがポイントで、(できなくはないけど)無理をするという行動は避けましょう。
体を酷使することはやらず、誰かに頼る・回り道をして問題ありません。
怪我無く仕事を終えることを、最優先してくださいね!
動作ごとに腹筋を意識する
腰痛予防には、腹筋も関わっています。
腰は腹筋と背筋で支えられており、お腹側・背中側とでバランスをとっているのです。
つまり、どちらかのバランスが弱ると、腰の負担が増えてしまいます。
腹筋は意識しないと弱っていくので、動作ごとに意識するのがおすすめ。
腹筋に力を入れるコツは、息を吐くタイミングで行うこと。
呼吸に合わせ、おへその下をへこませるイメージでやるとうまくいきます。
力を入れる時は息を止めない
力を入れる時に息を止めた方が効果が高そうですが、実はNGです。
一瞬とはいえ酸素不足になり、血圧の上昇や転倒(怪我)のリスクがあります。
また、集中すると呼吸が浅くなる(もしくは止まる)「スクリーン無呼吸症候群」の心配も。
作業のパフォーマンスを落とさないために、腹筋を意識した呼吸は必要なのです。
感覚障害を理解した動き
ヘルニアになると感覚障害が出ることがあり、具体的には「足に力が入りづらい・感覚が鈍くなる」などです。
そのため、ヘルニアになっていない側の足に頼りがちになってしまいます。
負担が偏るだけでなく、ヘルニア側の足の筋力や柔軟性も落ちる原因に…。
左右が同じ動きになるよう、歩行に注意してくださいね。
腰を支点にしない
ベッドメイキングなどの重い物を動かす時は、必ず膝を床につけます。
膝をつけないと腰が支点になり、全ての負担が腰に集中するからです。
私がやっていた間違いは、以下の動作でした。
- 膝を伸ばしたまま重い物を持つ。
- しゃがんだ姿勢で、後方にベッドを引く。
どちらも腰が支点になるため、痛めやすくなります。
ただ、膝を床につけると痛い人は要注意です。
一方に偏り過ぎず、自分なりの適材適所で使い分けましょう!
▼客室清掃員がサポーターを使うコツはこちら。
仕事中の柔軟は体を慣らしてから
仕事中に、ストレッチ代わりになる姿勢は何度か出てきます。
例えば、タオルをたたむ時の前屈・ベッドメイキングの時の伸脚などです。
しかし、体が慣れないうちは怪我の原因に。
急ぎ足につられ、足首・膝・腰・背中…と広範囲に悪い影響を及ぼすリスクがあるのです。
柔軟性が低いうちは、ついでのストレッチは避けましょう。
深い呼吸をする
人は、集中や緊張で呼吸が乱れやすくなります。
呼吸自体に筋肉は使われていて、息苦しさは”動き”に悪影響を及ぼすんです。
時間が無いと言われていますが、一息つく時間は所々にあります。
それを見つけると、リラックスや気持ちのリセットに効果的です。
私の場合は、シーツを広げる時・熱湯シャワーで泡を流す時・移動中などでやっています。
吐いて吸う、これだけで変わりますよ。
まとめ:ヘルニアの再発予防は仕事への姿勢が大切
ヘルニアになっても、きちんと治療して正しく体を動かせば客室清掃を続けられます。
腰痛は辛いですが、「変わるキッカケになった」と考えてケアをすれば大丈夫です。
仕事中にできることもありますので、頭の片隅に入れてやってみてくださいね。