客室清掃員の水回り掃除、時間がかかり過ぎていませんか?
でも、手をかけたのにインスペで指摘があったら…やり方に悩んでしまいますよね。
そうならないために、水回りを早く掃除する方法をまとめました。
水回り清掃を克服すれば、仕上げの質が上がりますよ☆
客室清掃の仕事内容を知りたい人は、こちらを先にご一読いただくと分かりやすくなります。
この記事がおすすめの人
・清掃時間を短縮したい
・早くかつキレイに仕上げたい
水回りは時間がかかる作業
まず、水回り清掃は時間がかかる場所です。
体を洗い流すシャワーと用を足すトイレが一緒になっているため、どうしても汚れが出やすくなるんですね。
お客様の使い方によっては、様々なブラシや洗剤を組み合わせて掃除することも。
でも逆に考えれば、お湯を直接かけても大丈夫なので、キレイに仕上げやすい場所でもあります。
清掃のパターンに慣れると、汚れに対する対処法がパッとすぐに浮かぶようになります。
ユニットバスを早く仕上げるには?
ユニットバスを早く仕上げるには、数をこなして自分のルーティーンを見つけることです。
研修期間に教えてもらったこと、失敗を相談してアドバイスしてもらったことなど…。
時間がかかるものなので、とにかく焦らないことが大切。
長年勤める私の方法をご紹介しますので、参考程度に取り入れてみてくださいね。
清掃時のルール(マニュアル)
客室清掃のやり方は、ホテルごとに決まりがあります。
その一部が以下のもので、おおまかな部分はどのホテルも同じと考えていいでしょう。
- 連泊する人の持ち物には、基本触らない。
- 私物を動かさなければならないときは、元の位置に戻す。
- 水にぬれると困るものは、ぬれない場所に移動させておく。
- カビや黒ずみなどのガンコ汚れは、スポット清掃や専門の清掃業者に回されがち。
ユニットバスに衛生用品や洗濯物がある場合、絶対に水がかからない場所へ移動させておきます。
不安定な所に置くと、ふとした拍子に汚すリスクがあるからです。
たまに、水が入ったままのコップがあるのでご注意を!
また、汚れ落ちがいい熱湯を扱うため、必ずゴム手袋を使ってください。
▼客室清掃員の持ち物はこちら。
洗う前にすること
ユニットバスは入り口に近いので、最初に取り掛かった方がスムーズです。
ユニットバスのドアを開けたら、使用済み用品の回収・アメニティ補充などを行います。
ゴミが出やすいので、ドア付近にゴミ袋を置いておきましょう。
覚えられるものは覚え、持てるものは持ち、なるべく行き来を少なくします。
トイレットペーパーの残量が少なかったり、シワシワになったりしていたらそれも交換です。
連泊の場合、アメニティだとしても”使用中”扱いになるため、捨てるのはNG。
液状系の補充は、ユニットバスを洗う時に行います。
補充するものだけ蛇口近くに置いておくなど、仕分けておくといいですね。
ユニットバスを洗う手順
洗う前の準備ができたら、ユニットバスを洗っていきます。
ブラシや洗剤が入ったバケツを持ち、ゴム手袋を付けましょう。
ユニットバス全体が乾きやすいように、換気扇は「強」に設定です。
ユニットバスのドアを開けたまま、すぐ前にバケツを置けば最小限の動きで済みます。
衛生面含め、洗剤とスポンジの使い分けはしっかりと。
床の排水溝は、ほぼ毎日掃除しているのでそこまで汚れは蓄積しません。
しかし、サボるとにおいが上がってきてしまうので、掃除することが大切です。
この工程でも、次第に体が勝手に動くようになりますよ♪
膝の曲げ伸ばしや前かがみの姿勢が多いので、日々のストレッチを忘れないでくださいね。
▼客室清掃員のストレッチはこちら。
シャワーカーテンがにおったら?
シャワーカーテンにニオイがあると、他をしっかり掃除しても清潔感がなくなってしまいます。
特徴として、乾きにくい裾部分がにおいやすいです。
ユニットバスに入った瞬間、生乾きのようなにおいがしたら裾を確認してみましょう。
こびりついたにおいには、つけ置きが最適。
つけ置きといっても長い時間ではなく、水回りの清掃をする間の作業です。
短い時間ですが、するとしないのとでは仕上がりに差が出ます。
壁に汚れがあったら?
壁の汚れは、皮脂汚れの黒い点々と煙草のヤニ汚れが目立ちます。
ウエスで簡単に拭き取れるものもあれば、こびりついて落ちづらい汚れも…。
水回り清掃の前でも後でも構いませんので、室内をざっと見渡す余裕があると◎。
ここでは、ぬらした激落ちくんスポンジが効果的です。
▼壁の汚れとシャワーカーテンの清掃はこちら。
洗った後の拭き上げ方
ユニットバス内は乾きやすいですが、水滴を減らすのがポイントです。
仕上げを楽にしたいなら、ここは外せないでしょう。
熱湯シャワーで、全体の泡などを流した続きになります。
ここでは、しっかり水滴を拭き取る必要はありません。
ささーっと適当にウエスを動かせば大丈夫です。
例えば、私がバスタブ内を拭き上げする時は、ウエスの端を持って振り回すように拭いています。
そんなやり方でも、残った水気は換気扇の力で乾くので、自然に乾くのを待つだけでOK。
トイレットペーパーや鏡などは、水滴の乾いた跡が目立つため、磨くとキレイに見えます。
この後の拭き上げが、水回り清掃のラストです!
乾かしている間は、別の部屋に移って仕事を進めていきましょう。
トイレは、乾きやすいよう便座を上げておくといいですよ。
水回りの仕上げ
しばらく時間を置くと、ユニットバス内はほとんど乾いています。
四隅やくぼみに水滴が残っているので、確認しながらウエスで乾拭きを。
この時、ユニットバスに置くリネン類を用意しておき、一緒に持ち込んでください。
床にウエスを広げたのは、その上で作業すると床を汚さずに済むからです。
連泊のお客様の私物を動かしていたら、最初の位置に戻します。
まれに、クリーニング済みのリネン類に汚れが残っているので、キレイなものと交換しましょう。
それと、ボロボロにほつれたものも避けてくださいね。
ユニットバスが乾きにくい条件
ユニットバス内は、条件によって乾く早さが違います。
全てのホテルに当てはまる訳ではありませんので、以下をご確認ください。
- 梅雨の時期。
- 湿度が高い。
- 換気の構造。
梅雨や雨など、ジメジメした日はユニットバス内も乾きにくいです。
最初の拭き上げはいつも通りで大丈夫ですが、最終の拭き上げはチェックを念入りに。
浴槽の排水溝・四隅・シャワーの下あたりは、水滴が残りやすいです。
「換気の構造」については推測ですが、私の勤め先だと”乾きにくい部屋”の見当がついています。
この場合、天気や湿度はあまり関係ないので、ウエスを数枚用意しておきましょう。
まとめ:水回り清掃のコツで早さとキレイが両立できる
工程が多いようでも、慣れれば短時間でこなせる水回り清掃をご紹介しました。
「手を早く動かせば…」「走れば…」と無理にやっていくと、体力が消耗してエネルギー切れになってしまいます。
スタート地点は皆同じなので、作業の繰り返しで慣れていきましょう!
水回りが卒なくできるようになると、仕事に自信を持てますよ。
明日から、1個でもいいので実践してみてくださいね。
▼その他の早く仕上げる方法はこちら。