ホテル清掃員の求人を探していると、たまに”パブリック”という言葉が出てきます。
そもそもパブリック清掃とはどんなものなのか、そして客室とどちらが大変なのでしょうか?
今回はパブリック清掃について、場所と詳しい掃除方法などをご紹介します。
未経験でもOKなので、パブリックの求人を狙うのもアリですよ!
この記事がおすすめの人
・パブリック清掃について知りたい。
・客室とパブリックの違いを知りたい。
パブリックとは共有スペースのこと
パブリックとは、建築用語で「誰でも自由に使える空間」を指します。
よくパブリックスペースと言われ、街中や施設で見かけることがあるでしょう。
ビジネスホテルであれば、ロビーや廊下などが該当します。
従業員専用についても、立入禁止などデリケートな部分でなければほとんど共有空間ですね。
ホテルは清潔感が大切なので、気が付いたところは掃除されているのがベストです。
ビジネスホテルのパブリックは1人
ホテルの規模によりますが、パブリック清掃は1人で行います。
そのため、採用人数はあまり多くありません。
清掃員の求人が多い中、ビジネスホテルのパブリック枠は希少なんですね。
しかも人手にゆとりがあれば、ホテル清掃員からパブリックへ割り振られる日も。
ただこう聞くと、「パブリックに応募したいけど、客室清掃員にされないかな?」と心配ですよね。
杞憂だといいですが、配置換えの可能性はゼロではありません!
詳しくは勤め先ごとなので、面接で質問してみてください。
▼ホテル清掃員の面接についてはこちら。
パブリック清掃の場所とやり方
清掃員として働くなら、自分に向いている方を選びたいところです。
客室とパブリックの違いが分かれば、求人の応募がしやすくなりますよ。
では、パブリック清掃の具体的な場所と、その清掃方法をご紹介します。
1.大浴場
大浴場は範囲が広いので、一人で行うのは時間がかかります。
女湯・男湯、各脱衣所、それと洗濯乾燥機の部屋が併設されていればそこもです。
これ以外に、浴槽内を洗う湯抜き・消毒剤をまく日があります。
その日は、エアコンのフィルターや扇風機のホコリ取りなども清掃対象です。
作業が増えますが、雑にできないので時間をかけましょう。
脱衣所の清掃方法
脱衣所の清掃ポイントは、髪の毛や水垢を残さないことです。
ビジネスホテルの傾向として、女浴はあまり使われません。
男浴の方が汚れやすく、女浴より浴室と脱衣所が広い所があります。
洗濯乾燥機の数が多いと時間がかかるため、15時にまでに終わるよう逆算して始めましょう。
また、時々乾燥機だけ使いに来るお客様がいらっしゃいます。
顔を合わせたら軽く挨拶をし、持ち物は触らないようにしてくださいね!
2.ロビー
ロビーは、掃除機掛けとウエスでの拭き取りの他、ハンディモップでホコリを掃う清掃になります。
机や棚などは、マイペットなどの家庭用洗剤をスプレーして拭き上げればOK。
▼ホテル清掃員の掃除用具はこちら。
パンフレットの補充はフロントが行うので、補充系はほぼありません。
それと、自動販売機やコーヒーのサービスがある場所は、汚れが付きやすいです。
ソファが布製だと落としづらいので、落ちない時はフロントに報告を。
ホコリがこびりつく素材だったら、ゴミ取りローラー(コロコロかける粘着モップ)が便利ですよ。
3.喫煙スペース
ほとんどのお客様が単身でお部屋で休むことが多く、喫煙スペースはあまり汚れません。
掃除機掛け・吸い殻を捨てる・ウエスでの拭き上げ(orハンディモップでホコリ取り)で十分でしょう。
もし吸い殻があったら、少量の水をかけると◎(※元から水を入れるタイプもある)。
可燃ごみとして捨てる時、火災のリスクが防げます。
加熱式タバコの吸い殻は発火するリスクが低いですが、しっかり冷ましてから捨てるものです。
清掃時間内に終わらせるためにも、水をかける方が早いですよ。
タバコの灰が舞うのを防ぐには、粘着テープが向いています!
4.エレベーター
エレベーターは使用頻度が高いながらも、汚れが蓄積しにくい場所。
床の掃除機掛けと、ウエスで拭き上げるくらいで済みます。
手すりやボタンの手垢は、マイペットかマイクロファイバークロスで拭き上げてください。
鏡の拭き上げもマイクロファイバークロスで構いませんが、強くこすると傷になる可能性が…。
掃除用具の使い分けと、力加減に注意するのが大切です。
ボタンが壊れていたりカーペットが切れていたり、不備があればフロントへ連絡。
5.トイレ
お客様が使うトイレは客室が主になり、パブリックでは”従業員用”を指します。
男性と女性に分かれていますが、従業員しか使わないので用具は室内にそろっていますよ。
必要なものが手に取りやすいので、すぐに終わるでしょう。
トイレの床は衛生面を踏まえ、トイレ専用のふき取りモップや掃除機でキレイにします。
各階に共同トイレがあれば、パブリック対象です!
6.駐車場や植え込み
ホテルの外では、駐車場の掃き掃除・植え込みの雑草取り・ゴミ捨て場清掃などを行います。
天気に左右されやすく、風の強い日・猛暑や雨の日には行いません。
ゴミ捨て場は、飲食物の影響で汚れが溜まりやすいです。
害虫や臭いの発生原因になるため、ホースとデッキブラシで時折水洗いするのがおすすめ。
雑草取りについては、手荒れや怪我を防ぐのに手袋は必須でしょう。
膝腰に負担をかけ過ぎないよう、雑草取りは1時間前後で切り上げる。
▼ヘルニア経験者が清掃中に気を付けていることはこちら。
客室清掃とどっちが大変なの?
未経験の人からすると、大変な方は避けたいですよね。
ただ、それぞれにメリットデメリットがあり、大変さはほぼ変わりません。
具体的な違いは、時間制限とノルマの数になります。
客室清掃はチェックイン前に掃除を終える必要(時間制限)がありますが、ノルマは増えずマニュアル通りでOKです。
一方パブリックは、掃除のペースは自分で決められますが、雑用などノルマが増える可能性があります。
フロントも忙しく、テキパキ仕事をこなす人ほど頼られやすいということですね。
無理はせず、対応が難しいなら相談しましょう!
お客様の私物に関わるミスは減る
客室で起こりうるのは、「私物を紛失」「リネン回収で私物を巻き込んでいた」「場所を勝手に移動した」などのクレームです。
▼客室清掃で起こるミスはこちら。
そのようなミスは、パブリックではほぼゼロと言えるでしょう。
もしあったとしたら忘れ物か落とし物なので、フロントに連絡すればOK。
物の管理としては、ホテルのものに限られます。
まとめ:パブリック清掃は慣れれば働きやすい職場
最初は覚えることが多くて、続けられるか心配になるパブリック清掃。
メモを取るのと経験を繰り返せば、慣れも相まって一気に働きやすくなります。
ある程度体力に自信があり、黙々とマイペースに働きたい人は就職をご検討くださいね。