客室清掃員の仕事に慣れると、新人の指導担当になることも。
私も指導係をしたことがありますので、その経験をまとめました。
新人さんの立場だと、研修のイメージがつきやすいですよ♪
この記事がおすすめの人
・客室清掃員になってから1年以上経った。
・指導に自信がない、やり方が分からない。
新人の希望を聞いておく
仕事を教える前に、相手の希望を聞いてみましょう。
これにより、短期間で辞める確率が下がります。
全て通すことは難しくても、なるべく汲み取るのが大切です。
例えば20~40代だと、育児中で退社時間(客室清掃は15時頃)を気にする人がいます。
新人だと言いづらいでしょうし、相手の意見を確認してみてくださいね。
求人に応募した(仕事への意欲がある)上で、身勝手は通さないこと。
ミスが多いと指導係になりにくい
指導係は同じ人ばかりでなく、負担が片寄らないよう調整されます。
しかし、名前が挙がらない客室清掃員もいるのです。
それは、忙しさから起こすミスの度合い。
上司から見ると「任せても大丈夫かな?」「もう少し経験を積んでから」と判断されるんですね。
インスペでカバーできればまだ大丈夫ですが、インシデントを起こさない意識付けをしましょう。
▼客室清掃で起こるミスはこちら。
新人客室清掃員の指導方法
どの職場も、最初は覚えることがたくさん。
客室清掃員はどのように教えるか、順を追ってご説明します。
1.場所の案内・道具の説明
従業員専用や、掃除用具・リネン庫の場所を教えます。
ビジネスホテルの裏側は、備品や消耗品など管理するものが様々です。
お客の立場では見えない部分なので、覚えられるまで時間を要すでしょう。
▼客室清掃員が使う洗剤はこちら。
メモを取ってもらいつつ、「分からないことがあれば聞いてね」の声掛けを。
”質問しやすい環境づくり”がポイントです!
2.専門用語を教える
従業員同士でやり取りする、専門用語がいくつかあります。
それは指示書に書かれるので、十分注意しなくてはなりません。
ホテルごとに少し違いがありますが、用語の一部は以下の通りです。
- ステイ:連泊の部屋。
- アウト:チェックアウト済みの部屋。
- ドンディス:入ってはいけない部屋。
- エコ:タオル交換やゴミ捨てなどの簡易清掃。
- エキストラ:定員数以上の宿泊者がいる部屋。
- 通常清掃:ユニットバスの掃除やベッドメイキングなど一連の清掃。
指導を任されている間は、ノルマが少ないのでゆっくり教えられるでしょう。
▼客室清掃員の仕事はこちら。
ちなみに、エキストラは当たる確率が低く、研修中にできない可能性があります。
やり方だけ先に教えておき、後日当たれば、フロアが近い別の清掃員が指導することが多いです。
3.エコ・新規清掃を教える
作業量が少ないエコと、基準になる新規部屋清掃から始まるパターンがほとんど。
指示書の見間違えに気を付けながら、いつもの作業を教えます。
▼効率よく清掃する方法はこちら。
また、出勤日の都合で指導係が2人になった時は、やり方の違いが出てくるのです。
ベッドメイキングの敷き方・清掃する順番など、新人が迷うこともあるでしょう。
特にルールがなければ、やりやすい方を選んで大丈夫ですよ。
2人のどちらかが、新人の出勤日に合わせて指導する。
ツイン部屋は研修後半に
シングルとそこまで変わりありませんが、広さや備品の数が違うので教えるのは後半になります。
基礎が分かっていれば、覚えるまで時間はかかりません。
広いためエキストラ対応になりやすく、ご要望があったらベッドをくっつけます。
物理的に、シングルより時間がかかると思っていいでしょう!
4.一緒に仕上げていく
ユニットバス清掃やベッドメイキングなど、実際にやってもらいます。
やってみると分からないことが出てくるので、指導側が答えていく感じです。
▼早いベッドメイキングはこちら。
ポイントは、新人に考えて動いてもらうこと。
先読みでこまめに教えたりせず、質問されたり動きが止まったりしたらアドバイスをします。
手順を思い出す・作業の邪魔をしないことで、この方が覚えが早い傾向です。
いきなり丸投げはNG、部分的に少しずつ任せてくださいね。
5.1部屋だけ清掃を任せる
専門用語と通常清掃が分かってきたら、新規清掃を新人に任せてみます。
ずっと付き添ってもいいですが、見ているだけは手持ち無沙汰です。
その頃はノルマも増えていることを踏まえ、隣か近くの部屋を掃除していましょう。
あまり離れると、新人が質問しづらくなるのでご注意を!
たまに様子を見に行き、問題なければ作業に戻ります。
その後インスペし、時間まで別の仕事を任せてください。
連泊部屋の清掃を任せる
新規清掃ができたら、連泊部屋にチャレンジ。
お客様の荷物があり、新規とは違う清掃ルールがあります。
掃除する前に、清掃の流れを説明してくださいね。
私物の紛失・破損を防ぐため、その場を離れず一緒に掃除。
6.部屋の掛持ちをやってもらう
部屋清掃は掛持ちするため、次のステップとして隣同士の2部屋を任せます。
行き来をすると、部屋数が増えてもルーティーンが組みやすいのです。
最初は新規部屋の掛持ちから始め、どのくらい時間がかかるか・何が苦手かを知ってもらいます。
苦手分野はミスをしやすく、その対策を教えられると良いですね。
▼ミスを繰り返しがちな人はこちら。
指導が外れても、新人はしばらく研修期間になります。
早さより丁寧さを意識してもらい、インスペは念入りに行いましょう。
客室清掃の指導中にミスをしたら?
指導はたまにしかやらず、慣れないことで間違いが起きやすいです。
自分が見ていない所だったり、お互いのすれ違いだったりで、お客様にご迷惑をかけるリスクがあります。
また、教えることで普段のルーティーンが変わり、立ち回りに混乱することも…。
ミスに気が付いたら、経験でカバーできるものはOKです。
しかし、対処しきれないことはフロントを介しましょう。
お客様と直接やりとりしてもらえれば、スムーズな解決策がとれるはずです。
まとめ:新人客室清掃員の指導ポイントを押さえよう
客室清掃員になると、いずれやってくる指導係。
緊張や不安があるかもしれませんが、仕事で認められ成長した証です。
自分が新人だった頃を思い出しながら、力を抜いてやってみてください。