精神疾患は、誰もがかかる可能性のある病気です。
しかし、理解されにくいものでもあり、実際身近な人がなってから大変だと気が付くケースも少なくありません。
私たち夫婦は、どちらもうつ病になったことがあります。
もし配偶者がうつ病になった時、どうしたらいいのかを知っていると知らないでは、心の準備や覚悟に違いが出ます。
いつなるか分からないものだからこそ、どんなものかを知ることは大切です。
この記事が、小さなキッカケになってくれることを願っています。
この記事を読んで分かること
・仕事を休んだら収入が無くなるの?
・気を付けることはある?
突然仕事に行けなくなった主人
いつもの時間に起きてこないと思ったら、「ごめん、仕事に行けそうにない」とラインが送られてきました。
仕事は休み、気持ちが少し落ち着いてきたところで主人から話を聞きました。
- ずっと仕事に行くのが苦痛だった。
- 徹底した管理のため、精神を消耗する。
- やってはいけないことも、理解しつつやってしまうことがある。
- 一気に仕事が入ると、順番が整理できずパニックになる。
- 集中が切れてぼーっとすることが増えた。
- ケアレスミスが多く、またミスをするんじゃないかと不安になる。
これらの要因が重なり、作業がうまくできないもどかしさなどでストレスが溜まってしまったようです。
通院するまでの過程
翌日になっても体調が変わらなかったため、仕事をしばらく休むことになりました。
今の病院に行くことになったのは、私の経験からです。
私も仕事が原因でうつ病になったことがあります。
自分の場合は通院するにつれ、うつ病以外に発達障害(ADHD)があることが分かり、どちらも診てもらえる病院へ通っていました。
そして、主人が困っていたことと当時の私が困っていたこと、似ていると思ったんです。
気を付けてもケアレスミスを繰り返す、ぼーっとする、タスクが多いとどうしたらいいか分からなくなるという点です。
そのため、精神科だけでなく発達障害もチェックできる病院に行くことに。
診断を受けてからの過ごし方
カウンセリング等をした結果、主人はうつ病と発達障害(ADHD)であることが分かりました。
医師からOKが出るまでは、仕事もお休みです。
始めは3か月くらいで復帰できるかと予想していましたが、6か月の休息期間となりました。
最初の1週間:ストレスや疲れを休息で取り除く
【起きたい時に起きて、寝たい時に寝る】
食事と入浴以外はほぼ自室で休んでいました。
食欲はあったので良かったです。
娘も疑問を持たず、むしろ居ることに喜んでいました。
1週間~5か月:何度か仕事復帰を考えるが不安が消えず
【生活環境は変わらず。2、3日に1回は長女と義実家へ】
仕事から解放されて楽になったのか、外出するようになります。
しかし、自分のことを理解することは避けていたように見えました。
外出と言っても、長女を連れてお義母さんのところへ遊びに行くくらいです。
これは、育児に精神を消耗していた私としても、助かりました。
5か月~6か月:規則的な生活を意識
【医師からリハビリを勧められ、育児・家事・おつかいを任せる】
医師からは「出社と同じ時間に家を出て、カフェなどで時間を潰して会社が終わる時間に帰宅する」案だったそうです。
しかし、1週間経っても行動に変化はなく…。
それとなく話題に出して、家のことを一部任せることになりました。
薬を処方されても、カウンセリングを受けても、それは過去や体調を整えるキッカケに過ぎません。
これからのため、解決に近づけるには、自分で考え行動することが大切です。
主人への接し方
時と場合によりますが、基本は以下のことを守って接しました。
- こちらの意見を押し付けない。
- 睡眠は邪魔しない。
- 主人の意見や提案を肯定する。
- 医師の指示に沿った生活。
- 食事をしっかり摂る。
主人も働かなくてはという気持ちがあるので、焦りや不安を増幅させぬよう気を付けます。
ケガと違って、心の病の進行は目で見えません。
こちらの判断で、せかしてしまわないよう注意しましょう。
先導するのではなく、応援する形ですね。
家計について
私は働いていなかったので、主人の休職中は貯蓄を切り崩して生活していました。
予期せぬ事態のために、貯蓄はしておいた方がいいです。
まだ貯蓄が無い方は、まず1万円から始めましょう。
1万円貯まったら次は5万円、次は10万円…と少しずつ目標額を上げていきます。
もし貯蓄がないまま休職になった場合でも、書類を揃えれば傷病手当がもらえます。
また、精神疾患で働けなくなったら給付金がもらえる保険会社もありますので、今のうちに検討してみるのもいいですね。
固定費を中心に、生活費に無駄がないか、定期的に家計の見直しを。
自動で貯蓄ができる「積立預金」は、スタートしやすい貯蓄方法です。
うつ病は離婚の原因になる?
うつ病が原因で、離婚した家庭も少なくないです。
理解したつもりでも、寝てばかりいる・育児に協力しない・言葉が素っ気ないなどの変化に、支える側も気持ちが追いつかないのかもしれませんね。
私も主人の態度に、イライラしたことはあります。
そんな時は部屋の模様替えをしたり、好きな食べ物を食べたり、お笑いの動画を見たり、好きなことをしてモチベーションが下がらないようにしていました。
苦しんでいるのは相手も同じことで、あくまで病気が原因。
快方に向かうのは長い道のりになりますので、共倒れになっては大変です。
頼れる人やサービスがあれば、遠慮せずどんどん利用・相談してください。
我慢を蓄積することは、問題を大きくしてしまいます。
主人がうつ病まとめ
うつ病から復職できても、それはゴールではなく始まり。
いきなり休職前の状況に戻そうとすると、高確率で再発します。
「前と状況は変わったんだ」と理解し、別の歩み寄り方で、お互い無理しない生活に変えましょう。
誰にでも弱い部分はあるので、寄り添う心で。